2020年度の新成人133人に贈る記念品。町内で出土した水煙渦巻文深鉢のミニチュアレプリカもある
2020年度の成人式を今夏にオンラインで開いた富士見町と町教育委員会は、対象者133人に古里を感じられる記念品セットを贈る。新型コロナ感染拡大の影響で集まる形での成人式ができなかった代わりに、同町の井戸尻考古館が所蔵する縄文土器「水煙渦巻文深鉢」(県宝)のミニチュアレプリカなど特別な品を用意した。来月初めにも発送する。
水煙渦巻文深鉢は、町内の曽利遺跡から出土した縄文中期中葉(約4900年前)の土器で、郵便はがきの料額印面の絵柄に採用されたこともある町の”顔”。実物の高さは43センチほどあるが、ミニチュアレプリカは7.4センチの手のひらサイズ。透明のアクリルケースも付く。
井戸尻考古館が4年前に諏訪東京理科大学(現・公立諏訪東京理科大、茅野市)などと行った三次元計測のデータを用い、業者に発注して3Dプリンターで制作。小松隆史館長は「バランス、模様の位置は本物と全く同じ」と出来栄えに太鼓判を押す。
新成人に例年贈っている図書カードのほか、名取重治町長と小中学校時代の恩師9人からのメッセージ、町のカレンダー、産業ガイドブックなどを加えて1セットに。「祝」「成人」の字が入る紅白のアイシングクッキーは、町内の和洋菓子店「泉屋」が手掛けた。
20年度の町成人式は1月から5月2日に延期。春の感染状況から再度延期し、7月24日にオンラインで式典やクラスごとの交流会を行った。生涯学習課は「記念品のセットで古里・富士見町を感じ、誇りに思っていただけたらうれしい」と話している。
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