また、世界で生産されている米の種類は大きく分けると、日本ではお馴染み、朝鮮半島などでも広く主食として親しまれている「ジャポニカ米」、細長い形状でタイ料理などでよく見かける「インディカ米」、幅が広く大粒の形状で粘りはあるがあっさりしていてパエリアやリゾットに使われる「ジャバニカ米」の3種類。世界で生産されている米の8割以上を占めるというインディカ米は日本ではあまり生産されておらず、短い粒と粘り気があるジャポニカ米が多くの日本人に好まれている。中でも、1956年に品種登録されたコシヒカリは全国の田んぼの3分の1で生産されており、一般的な日本人が考える米の基準となっている。
2002年には、品種登録すべく秘密裏に品種登録に向けた試験栽培を行い、データを確定して2003年4月1日に農林水産省に品種登録を出願した。出願時の品種名は、「龍の瞳」。稲作りに大切な水の神様である「龍」を名前に付けたかった。そして、大きな米粒を「瞳」に見立てた。
同時に、ブランド戦略を確立するために商品名としての「龍の瞳」が必要になり、特許庁に「龍の瞳」として商標登録を出願して受理された。農林水産省から「龍の瞳」では品種登録ができないという文書が来るのは折り込み済みで、田んぼはいのちが集まる場所であること、次世代の稲のいのちである種を食すことから「龍の瞳」から「いのちの壱」に品種名を変えることにした。2006年、無事品種登録されると、よりおいしく、安全なお米として育て守る為に走り出した。
しかし、背丈が高く穂も大きく育つが故に倒れやすく、病気に弱いため、栽培するのは極めて難しかった。そこで、未知であるが、特大の可能性を秘めた米を守り、後世に残したいと、今井さんは51歳で農林水産省を退職。みんなが美味しくて安全に食べられる米をつくりたいと、米作りの匠を目指す仲間を集め「龍の瞳」の栽培、普及活動に専念した。
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日本中を巡り、
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少しでも多くの人に知ってもらうきっかけを作ります。
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