いま、生産性を上げたい人から注目の的となっているのがモバイルディスプレー。持ち運べるサブモニターです。
自宅でテレワークするだけなら据え置きタイプでも良さそうですが、自分のデスクがない場合、家の中でも“ノマドワーク”する必要があり、ノートPCと一緒に手軽に持ち運べるほうが使い勝手が良い、というわけです。
モバイルディスプレーを選ぶ際には、今後、外に持ち出す可能性があるか、使用PCが搭載している映像データ出力ポートは何か、どれくらいの解像度が必要かというようなことを考慮したいものです。
持ち出す必要があるのであれば、軽いことや専用スリーブケースを同梱しているほうが便利です。重いと持ち運ばなくなり、宝の持ち腐れになりますし、だいぶ値段が下がってきたとはいえ2万円ほどするものを傷つけないようにするにはケースが必要ですが、わざわざ後から買うとなると、やはりハードルが高くなってしまうからです。
最新のCPUを搭載したノートPCやMacBookシリーズであれば、映像出力のできるオルタネートモード対応のUSB Type-Cポート(MacBookではThunderbolt 3以降)があるので、USB Type-C接続のものでOK。少し古い機種、または会社支給のPCではUSB Type-Cポートはあるものの、オルタネートモードには対応していない可能性もあります。そのような場合、HDMIポートを使ってモバイルディスプレーと接続する必要があるでしょう。ここ最近発売されているモバイルディスプレーであれば、HDMIだけでなくUSB Type-Cにも対応しているものがほとんどですので、安心して買えそうです。
解像度は高ければ高いほどいい、と考えがちですが、解像度と価格は比例します。4K(3840×2160ピクセル)とFHD(1920×1080ピクセル)では表示できる情報量に差が出ますが、持ち運べるサイズのモバイルディスプレーで4Kを100%表示すると、文字がかなり細かくなります。そのため、125%〜150%、人によっては200%に拡大表示させる場合もあり、それではFHDと何も変わらなくなってしまいます。FHD以上の解像度であれば問題ないと見て良いでしょう。もっとも、写真を扱うなどクリエイティブな仕事をする人であれば、多少高くても解像度の高いものを選んだほうが良いかもしれません。
デザインも表示も美しい国内メーカーモバイルディスプレー
UNIQ プロメテウスモニター 15.6インチ 4Kは、その名のとおり、15.6インチサイズに4Kの解像度をもつノングレアタイプ、タッチ非搭載のモバイルディスプレーです。
超狭額縁仕様のため、画面占有率は90%。15.6インチでありながら、サイズは約353.8(W)×210.6(H)×9.7(D)mm、重さ553gと軽量コンパクト。スタンドにもなる専用カバーを合わせても約925gしかないため、室内の移動が苦になりません。
搭載ポートはUSB Type-C×2、mini HDMI、3.5mmイヤホンジャック。HDR機能を搭載しており、より肉眼で見るのに近い画像を表示できます。ブルーライトカット機能は4段階。目の疲れと色味のバランスを取った表示が可能です。HDMI to miniHDMIケーブル(1.5m)、Type-C to Type-Cケーブル(1.0m)、Type-C to Type-Aケーブル(1.0m。PCとHDMI接続をする場合の電源供給に使用)、スタンドカバーなどがバッケージされており、買ってすぐに使い始めることができます。
Amazonでの販売価格は約5万2000円です。
パススルー給電仕様でずっと作業を続けられる
Dell C1422H 14インチ ポータブルモニターは、14インチでFHD解像度、タッチ操作非対応で非光沢画面のモバイルディスプレーです。
折りたたみスタンドも兼ねているインターフェイス部の両側にUSB Type-Cポートをそれぞれ1基搭載。どちらも同じ機能を持っているため、PCの右側にも左側にも自由にレイアウトできます。また、最大65Wのパススルー給電に対応しているので、片方のUSB Type-CポートにPD対応のAC電源を接続したうえでPCとつなげば、PCに別途AC電源をつなぐ必要がありません。ポート数の少ないMacBookシリーズでは重宝するでしょう。
インターフェイス部兼スタンドは10〜90°の間で無段階角度調節が可能。目や肩への負担を軽減します。携帯に便利な保護スリーブ、USB Type-C to USB Type-Cケーブルを同梱。ただし、HDMIポート非対応なので注意が必要です。
サイズは322.37(W)×202.69(H)×14.3(D)(最薄部は4.95)mmで、重さはわずか590g。コロナ禍明けのモバイルワークにも便利に使えそうです。Amazonでの販売価格は約3万円です。
2段階で角度調節可能なスタンドカバー付きでコスパ良し
サンワサプライ DP-03は、USB Type-CとHDMIに対応したタッチ対応非搭載のモバイルディスプレーです。ディスプレーの大きさは15.8インチと少し大きめ。解像度はFHDとなっています。
USB Type-Cポートは左右にそれぞれ1基搭載。右側は電源用、左側は映像と電源に対応しています。mini HDMIポートを搭載しているのは左側です。2段階の角度調節可能なスタンドカバーが付いているので別にスリーブケースを用意する必要がありません。別売りのスタンド「PDA-STN39BK」を使えば角度を更に柔軟に調整したり、目の高さに合わせたりできます。ポートレートモードにも対応しているので、コーディングに便利でしょう。
USB Type-C to USB Type-C、USB Type-C to USB Type-A、HDMIケーブルが付属するので、購入後、すぐに使い始められます。重さは765g。Amazonでの販売価格は約2万9000円です。
フリッカーフリーで眼精疲労を抑制
ASUS MB16AHは、15.6インチながら730gの軽量モバイルディスプレーです。ブルーライトカットは4段階で調節可能、フリッカーフリー(ディスプレーのちらつきなし)技術も搭載しており、長時間のデスクワークで疲れがちな目をいたわります。
搭載ポートはUSB Type-CとMicro HDMIの2種類。活用の幅が広がります。保護スリーブはスタンドも兼ねており、2段階での角度調節が可能。本体背面の取り付け穴は、一般的な三脚ネジ穴に対応しているため、手持ちの三脚などを取り付けてディスプレーの高さを変えるのに役立ちます。自動回転に対応(Windowsのみ)しておりポートレートモードにもできるため、書類やWebページの閲覧、コーディングなどに便利でしょう。
ACアダプター、Micro HDMI to HDMIケーブル、USB Type-C to USB Type-Cケーブル、USB Type-C to USB Type-Aケーブルが付属。Amazonでの販売価格は約3万円です。
ノートPCに取り付けて省スペースを実現
カフェなど狭い作業スペースでも置き場所に困らないモバイルディスプレーがMobile Pixels Duex Plus ポータブルモニターです。ノートPCのディスプレー背面に専用マグネットを取り付け、そこに装着する構造のため、いわゆるフットプリントは“ゼロ”。別途スタンドなどもいらないため、持ち運びもしやすくなっています。
ディスプレーサイズは13.3インチで解像度はFHD。接続はUSB Type-Cケーブルです。サイズは311.15(W)×214.9(H)×6.35(D)mmで重さは589.7gと軽量。Gセンサー内蔵で、自動回転に対応しているので、作業場所によってディスプレーをノートPCの左側から右側に変えられますし(ただし、マウス操作をするにはPCの設定からディスプレイの位置変更が必要)、ノートPCから外して、取り付け部分をスタンド代わりにすればポートレートモードにすることもできます。
付属品はUSB Type-C to USB Type-Cケーブル、USB Type-C to USB Type-Aアダプター、マグネットセット。Amazonでの販売価格は約5万8000円です。
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