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11/20(土) 11:11配信
心の傷を負った少年に寄り添い、優しく抱きしめ続けたネイマール(Photo:Lucas Figueiredo/CBF)
文 藤原清美 11月10日、南米予選コロンビア戦を翌日に控え、ブラジル代表チッチ監督とアシスタントコーチのセーザル・サンパイオ(元ブラジル代表、横浜フリューゲルス、柏レイソル、サンフレッチェ広島でもプレー)の記者会見が行われた。その際、サンパイオが感情を抑えきれずに声を詰まらせ、涙を流す場面があった。
三度の手術を乗り越えて代表復帰したフィリペ・コウチーニョ(バルセロナ)と、クラブで重傷を負って代表を辞退したルーカス・ベリッシモ(ベンフィカ)について、気持ちの部分に寄り添ったコメントをした後のことだ。 サンパイオは、スポーツの人間的な側面に触れたその機会を生かして、ブルニーニョという少年に愛情を送りたいと語り始めたのだった。 ブルニーニョは、スタジアムでサントスを応援するのが大好きな9歳の男の子だ。11月7日のブラジル全国選手権パルメイラス戦も、いつものように父とホームスタジアムで観戦していた。特にその日はサントスのU-9チームの入団テストに合格したばかりで、サッカー選手になる夢への第一歩を踏み出したところだった。 試合が終わった時、ブルニーニョはスタンドからパルメイラスのGKジャイウソンに「ユニフォームが欲しい」と声をかけた。ジャイウソンはスタンドに駆け寄って少年の願いに応じた。 周囲のサントスサポーターたちは、ライバルチームの小さなサポーターに対するジャイウソンの優しい振る舞いに拍手していた。しかし、一部のサポーターがブルニーニョに罵声を浴びせ始めたのだ。 彼らは、ブルニーニョからユニフォームを取り上げようとし、あるいは唾を吐きかけようとしたという。息子を守る父を見て「あの父親を捕まえろ!」と怒鳴りもしたそうだ。 サントスは今季、不調にあえいでいる。その日も0-1で敗れ、恐らくイライラをぶつけたのであろう彼らのその行為は、少年を恐怖に陥れた。 ブルニーニョはこれまでも、対戦相手の選手からユニフォームをもらったことが何度かあるという。サントスを応援しているとは言え、サッカーが大好きな子供なのだ。目の前で良いプレーをした選手に憧れるのは当然だ。それがこんな暴力に遭い、「死ぬかと思ってすごく怖かった」と証言している。
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