新型「Q5」に「TT RSクーペ“アイコニックエディション”」「A6 e-tronアバント」、新型「A4」「e-tron GTシューティングブレーク」などなど。2030年までに登場するアウディの新型車はこれで決まりだ!
※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。
アウディは、内燃機関を段階的に廃止している。2026年以降、インゴルシュタットに本社を置く同社は、内燃機関を搭載した新型車を一切発売しない方針だ。これは、ハイブリッド車の終焉(しゅうえん)を意味するものでもある。最後の新型内燃機関アウディは、おそらく次のQ5になるだろう。
これは言うまでもなく、CO2を削減しなければならないからだ。EUは、2035年以降はディーゼル車とガソリン車の新車を認めず、新車からのゼロエミッションを達成したいと考えている。
もちろん、そのためにはある程度の準備が必要だ。だからこそアウディは、今後数年間にわたって、より多くのe-tronモデルを展開していくのだ。「Q6 e-tron」の登場は、それほど先の話ではないはずだ。ひとまわり小さいのは、小型SUVの形をした「A2」後継車となる可能性が高い。
これら2つのモデルは、アウディにとって重要な存在となるだろう。
1.アウディQ6 e-tron――e-tronの後継車の可能性
新しい電気自動車のSUVは、Q5並みのサイズと「Q7」の広々とした室内空間を兼ね備えているはずだ。電気自動車の「ポルシェ・マカン」と同様、Q6 e-tronはおそらく新しい「PPE」プラットフォームをベースにしているため、800Vの高速充電技術が搭載されているだろう。
航続距離は500kmという。アウディは、2022年末までに新型車を発表する可能性がある。
2.アウディA4 B10――将来的にV6ディーゼルを搭載しない場合
内燃機関を搭載する最後のA4は、より高級感を持たせることで、A6に近づけていく予定だ。しかし、大型エンジンとはおさらばしなければならない。せいぜい6気筒のガソリンエンジンがまだ「RS 4」に使われる可能性があるくらいで、V6ディーゼルはラインナップから外される可能性が高い。
そして、最高出力350PSの電動化4気筒に置き換わる可能性がある。電動化といえば、今後、新世代のどのエンジンも電動アシストなしで動くことはないだろう。
(Text=Katharina Berndt、Jan Götze and Moritz Doka/Photos=Audi AG、autobild.de)
記事提供:AUTO BILD JAPAN Web(アウトビルトジャパン)
1/11アウディTT RSクーペ “アイコニックエディション”/価格:11万3050ユーロ(約1600万円)/市場投入時期:2023年初頭。100台限定の新しい特別仕様車で、スポーツクーペは内燃エンジンに別れを告げ、400PSを発生する伝説の5気筒エンジンとワイルドなエアロパッケージが、おそらく最も高価なTTとして最後を飾ることになる。
2/11アウディR8クーペV10 GT RWD/価格:22万5000ユーロ(約3150万円)/市場投入時期:2023年初頭。そして、終焉を迎えるのは5気筒だけでなく、「R8」のV10も、最後の特別仕様車で退役することが決まっている。最高出力620PSを誇る「R8 GT」は、アウディ史上最もパワフルな後輪駆動車となる。
3/11アウディRS 6パフォーマンス/市場投入時期:2023年。アウディはすでに先代のパフォーマンスバージョンを製造しており、その最高出力も現行の「RS 6」より5PS高い。次期「RS 6パフォーマンス」は、おなじみのツインターボV8で、最高出力は650PS程度と推測される。
4/11アウディA2 e-tron/市場投入時期:2023年。低い利益率と社内での競争によって「A1」は終焉を迎えそうだ。その後継車として、アウディは「A2」を「MEB」ベースで完全な電気自動車として復活させる可能性がある。SUVはまだまだブームなので、新型A2も「Q2」の高い「e-tron」として登場する可能性がある。そうすればアウディは「メルセデス・ベンツEQA」の対抗馬を手に入れることができる。
5/11アウディQ9/市場投入時期:2023年。アウディは、「Q7」「Q8」モデルシリーズよりもさらに大型で豪華なSUVを計画している。その「Q9」のプロトタイプは、すでにテスト走行で目撃されている。
6/11アウディA6 e-tronコンセプト/市場投入時期:2023年。「A6 e-tron」では、2基の電動モーター(フロントおよびリアアクスルに各1基)が、350kW(476PS)と800N・mを発生する。800Vの技術により、アウディは特に速く充電できるはずだ。
7/11アウディA6 e-tronアバント コンセプト/価格:9万ユーロ(約1260万円)以上/市場投入時期:2024年。電気自動車の「A6」には、おそらくエステートバージョンも用意されるだろう。これによって、より広いラゲッジスペースと最大700kmの航続距離を実現することができる。最高出力646PSの「RS」バージョンも登場する可能性がある。
8/11アウディQ5/市場投入時期:2024年。3代目となる「Q5」は、最後のモデルとなる可能性もある。その後継は、電気自動車となる。しかし、Q5もプラグインハイブリッドとして電動化される予定だ。
9/11アウディR8/市場投入時期:2025年。アウディでは、すでに生産が決定している「V10スーパースポーツカー」の後継車種。電動スーパースポーツカーはすでに開発中で、2020年代の半ばごろに市場に登場する予定だ。「R8」の後継は新しい名前で登場するものの、2ドアクーペの方式に忠実で、アウディ史上最もパワフルなモデルになるといわれている。新型車のベースについては、2つのシナリオが考えられるが、いずれもポルシェに関係するものである。次世代の「タイカン」や「e-tron GT」にも採用される「SSP Sport」アーキテクチャーや、「718ボクスター」や「718ケイマン」の後継車種として取り組んでいる新しいスポーツカー用プラットフォームが考えられる。どのようなベースであれ、R8に代わる電気自動車は「e-tron GT(RSバージョンは最高出力646PS、0-100km/h加速3.3秒)」よりもパワフルで高性能なものになりそうだ。
10/11アウディ・スカイスフィア/市場投入時期:2025年。ドライビングラウンジチェアとアクティブドライビングマシンの1台化を目指したオープンロードスター。ショーカーの特別な特徴は、ホイールベースが可変であること。これが新しいモデルになるかどうかは、まだわからない。
11/11アウディ・アーバンスフィア(写真)/市場投入時期:2030年。このスタディーモデルで、アウディは明日の“シティーカー”を示したいと考えている。このモデルの注目点は、プライバシーの保護だ。ただし、アウディは市場投入を2030年まで待つとしている。
そのほか、以下の5台のモデルの開発が予定、または計画されている(画像なし)。
アウディA4 e-tron/市場投入時期:2024年。ポルシェとの協業による「PPE」プラットフォームは、電気自動車版「A4」のシャシーとなる可能性が高い。当然800Vの技術を備え持つ。
アウディA4 B10/市場投入時期:2024年。次期「A4」は、「メルセデス・ベンツCクラス」や「BMW 3シリーズ」との差を縮める存在になると考えられている。そうすることで、今以上に大型の「A6」を指向することになるのだ。6気筒のガソリンエンジンは、「RS 4」だけに生き残る可能性が高く、電気ブーストによって、おそらく500PSに迫るパワーを発生することだろう。ディーゼルのほうは、V6がおそらく消え、3リッターの「TDI」は最高出力350PSのハイブリッド4気筒エンジンに置き換わる可能性がある。
アウディA8/市場投入:2024年。「A8」の後継車は、予想とは異なるシューティングブレーク風の外観になる予定だ。自律的に走行し、視線追跡で操作する。「R8」後継車のエンジンはまだ不明だ。可能性があるのは「ランボルギーニ・ウルス」の4リッターV8で、ハイブリッド化すれば約700PSを発生することになる。しかし、純粋な電気駆動もあり得ないことではない。
アウディQ7/市場投入時期:2024年。アウディ最後の純内燃機関モデルは大型SUV「Q7」かもしれない。何はともあれ、すべてのエンジンレンジが電動化され、特にプラグインハイブリッドがその役割を担うことになるだろう。
アウディe-tron GTシューティングブレーク/価格:10万ユーロ(約1400万円)以上/市場投入時期:未定。「ポルシェ・タイカン クロスツーリスモ」と同様に、アウディはおそらく「e-tron GT」のシューティングブレークバージョンも提供することだろう。最高出力は646PSで、電気自動車版「RS 6」の対抗馬となる。
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